16回目のご相談内容

 今、30代半ばです。大学を卒業後、日本の会社で社内結婚しました。不況でリストラされた主人が「タイでやり直そう」と決心し、バンコクで小さな会社を起業して4年になります。子供はいません。出合った頃は寝る間も惜しんでひたすら働く主人でしたが、今は仕事が忙しいといってはタニヤへ通い、マッサージへ行ってくるといっては安っぽい石鹸の臭いをさせて帰ってきます。タイ語も真剣に学ぼうとせず、妙な言葉を発してはタイ人に笑われ、会社でも従業員になめられていると部下のタイ人の奥さんから聞きました。家計は苦しいままで、何の為に日本の家も売り払って来たのかと空しい毎日です。「お前なんか、どうせ仕事のことを言っても解らないじゃないか。」「俺は一人で頑張っているんだ!」と言いますが、日本で通用しなかった人がタイに来て空回りしている。そんな気がしてなりません。老いてきたことから必死にあえぐ哀れな中年のような姿の主人を見るにつけ、出合った頃のことばかり思い出します。主人を慕いたい気持ちが私には残っています。今更日本へは戻れない。そのつもりで来たのだから。もう一度、主人にときめきたい。連日のように朝帰りをする主人を見て、悶々と悩むばかりです。

以下、まりこさんからの回答

 羨ましい限りの純粋な関係ですね。心を打たれてしまいます。出合った頃の事ばかり思い出し、主人を慕いたい気持ち、もう一度主人にときめきたい、連日のように朝帰りの主人を見て悩むばかり。気の弱い奥様なのか、愛しさが失われていないのか。憎しみとか軽蔑を感じませんか?愛想が尽きませんか?少し位は独占欲を持って嫉妬しませんか?社内で知り合い、恋愛して結婚して夫婦愛を大切に築いてきたのですが、タイに来てから御主人のほうが崩れてしまったのですね。御主人も他国で自分の思う様にいかない事に、自分勝手に奥様にすべてを当てつけているのかもしれません。でも、もう少し心遣いや言葉遣い、気配りはあってほしいですね。あまりひどい嫉妬心は、夫婦であっても愛を白けさせたり離れさせたりしますが、少々の嫉妬心は可愛いかもしれませんよ。御主人が立ち直ることを忍耐強く待っている貴女。人様は離婚に至るのは早いですが、貴女はそんな気持ちはひとことも言わず、一字も書いていません。御主人の再起を待って、今は悲しい片思いのようです。好きな人を失う事は皆さんもそれぞれ経験しているでしょうが、一時は涙に暮れます。でも一番恐ろしいのは人を失った後の「孤独」の時間だと思います。人同士が支え合うのは人間社会の原点であり基本です。一人で悩むより、もっと自分を見つめて自分は今なにをしたいのか、本当にやりたいことは何だろう、先の人生をどうやって生きて行こうか、人生は死ぬまで勉強なのだから、何かやってみようと思い切って力を出してみてください。
 日本の生活から変化のあり過ぎるバンコックに来て四年で慣れたつもりでも、やっぱりタイと日本は違う生活をしなければなりません。これまで知らなかった事が押し寄せて来たり、夢にも思わなかった事を経験したり、ストレスが大きく圧し掛かったりもしますが、それを乗り越えていくために私は私なのだ、という強い信念と自信を持って何事もはね返す位の強い自分を作らなければなりません。貴女だけではなく、ここで暮らす日本人の皆さんは、日本でのマンネリ生活にお別れして、日本での習慣もそれはそれ。タイの国で言葉や生活習慣を身につけて成長していきたいものです。とにかく、自分自身を力づける。簡単に駄目だと自信を失って挫折は絶対にしない事。自分を成長させ、常に良い選択をする事。今から新しい自分を見つけ、楽しく仕事をして心を弾ませれば御主人がビックリして、あれ?妻は今頃どうしたのだろうと顔色を伺い優しくなると思います。 
 日本もタイも、厳しい時代が刻々と近づいて来ています。心配しているタニヤや風俗店などは悩みから外して下さい。そこで働いている人も自分にムチ打って生き抜いていかなければならないのです。悪いことを人のせいにしても始まりません。焼け野原となった戦後の日本では多くの女性が生活を支えてきました。家庭を守ることも仕事を持って頑張ることも強い女性だからできるのです。貴女もきっとそうなれると私は感じています。 (まりこ)