また逢おうね

 まだ若い友人のBが亡くなりました。知り合って10年以上になります。ちょっと見にはガタイが良くて、いつも作務衣を着て雪駄履き。ハチマキをキリリと巻いて、体には白い肌に色々な絵が描いてあり(入れズミと言う?)笑うとすごく幼くてかわいい男性でした。
 10年以上一緒に住んでいるタイ人女性がいて、いつも二人で食事に来てくれました。「そろそろはっきりしたら?愛情もカタチにしないとね」と私が言うと、「愛情か…愛なんて言葉は忘れたよ。でも情はあるんだよなァ・・・」とテレながら言って、そしてやっと先々月に籍を入れて、先月亡くなってしまいました。まだ40という若さでした。
 真夜中の電話がなんだか胸を苦しくさせ、一瞬(電話に出たくない…)と思いました。それが彼が亡くなったという知らせでした。 その日の昼間、彼女と二人で出掛けようとして「なんだか頭が痛い」と一人で家で横になっていて、彼女が帰宅した時は、もう息をしていなかったそうです。お酒はもともと飲まないし、タバコもずっと前にやめたのに・・・まだ40です!
 つい何ヶ月か前に、友人の帰国送別会をやって、彼は寂しかったのか「ママはタイに居るやろ?」と何回も聞いてきました。「ずっと居るよ」と答えると「俺、ママの葬式は出るけんね」真面目に言ってくれたのに・・・逆じゃないの!
 まだ心が彼の死を受け入れたくないのか、しばらくは涙が出ませんでした。けれどこれを書きながら涙が止まりません。あんなに大きな体で、まだ40という年で、ある日突然にその存在が無くなってしまうなんて・・・やりきれないです。悔しいです。残されたAちゃんはどんなにか心細いだろうと胸が痛いです。
 人は年をとる程に、「別れ」を経験する回数が多くなっていきます。仕方の無いことです。でも、自分よりもずっと若い人との別れは正直こたえます。
 ちょっと先に彼が旅立って、あとからAちゃんやヒロ君や私や、みんながまた顔を合わせるその日まで、しばしのお別れだと思う事にします。でも悲しい。やっぱり別れは悲しい。こんな事を繰り返しながら、残された者は毎日をしっかりと生きていかなければいけないのですね。
 なんだか湿っぽくなりました。
 Bよ、おつかれさま。どこかできっとまた逢おうね。それまでちょっとの間、さよならだよ。本当によくがんばったもんね。少し休んでいいよ。大好きだったドラゴンボールでも見ながら・・・。

(はっとり)

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