第 80 回

80回目のご相談内容

 僕(36歳)は昨年の5月、タイ人女性(27歳)と結婚しました。タイには仕事で年間4~5ヶ月程滞在する予定で、日本とタイを往復する生活です。嫁もその都度連れ添うので寂しい思いをさせることはないだろうと考えていました。結婚後、日本に嫁を連れて行きました。僕の実家では母が一人で暮らしています。まだ元気ですが、60歳を超えていますので心配な面もありますが、僕の不在時には近所に住む妹が頻繁に実家に訪ねています。日本に居る期間は長くはないので、別の住まいを借りるのも無駄かと考え、実家で母と僕と嫁の3人で暮らしているのですが、嫁と母との関係が悪いのです。二人とも愚痴を言ったり、喧嘩はしませんが、話どころか挨拶すらしません。完全に無視する状態で雰囲気がとても悪いのです。双方に聞いてもハッキリした答えは得られず、理由がわかりません。妹に聞いてみると「外人だからしょうがないんじゃない」と気にしてない様子…。嫁は妹とは仲良く一緒に出掛けたりしていますし、日本の生活も楽しそうなのですが、僕の母とだけは駄目みたいです。今年の2月から嫁とタイに来て来月には日本へ行く予定なのですが、嫁が日本に行きたくないと言い出して困っています。明らかに僕の母親が原因だと思うのですが、「寒いし、日本が嫌だから行きたくないの!!」とゴネています。友人に相談しても「いやいや、そんなことわかんないよ~」と困惑されます。まりこさんならば良いアドバイスを頂けるかと思っての相談です。

以下、まりこさんからの回答

 母と嫁との難しい理解困難な関係は今更ではありません。大昔からの事です。『姑と嫁がうまくやってゆく事は不可能だ』とも言われています。母親にとって息子とはどんな事があっても可愛い自分の宝の息子なのです。年を取っても、とても心配をして、どんな事が有っても母は大切な息子を案じるのです。息子は自分の夫よりも血の繋がりがある息子を案じるものなのです。よその娘に自分の大切な息子を、と思うだけでも心の中では収まらないのです。息子の方は一人前となり嫁をもらえばあっさりと母親を切り離すものですが、母親側の糸は簡単に切れないのです。心の奥から可愛い息子なのです。息子が事故や重い病気等になりますと母親は『私が代わりになりますから神様どうか息子を助けて下さい』と一心に願懸けを何日間も寝ずに、側で祈り続けるのが息子の母親です。自分が生んだ息子は、母にとっては自慢であり、誇りなのです。母親も心の中で『息子が心身供に独立して一人前になる事』は長い日々、夢を持ちながら育てて来ている事は十二分に知ってはいるのです。また、いつの日か息子が結婚して『新しい家族』を持つ事も知り尽くして覚悟もしているはずですが、現実『若い嫁』が母親の前に連れ添われて来ますと、心中、悲喜で複雑な気持ちを持ってしまうのでしょう。幼少期を思い浮かべ、息子が自分の手から離れていくことを悲しみます。貴方が別の住まいを借りず、三人一緒に暮らすという選択がまずかったということです。母親の為にも、嫁の為にも初めから別居暮らしをするべきだったのでしょう。
 日本の生活習慣や言葉、礼儀等をタイ人の嫁に時間をかけて少しずつ教えて、母親にはタイ国とはこんな国でこんな言葉をと簡単なタイ語を聞かせてあげたりして徐々に家族になれば良かったのです。今は雰囲気がとても悪いそうですが家族が壊れる前によく考えましょう。今まで苦労して育ててくれた母親を一人にしておくのは忍びないとは思いますが、母親のことは近所に住む妹さんにお願い致しましょう。貴方が一番忍びない心苦しい気持ちを持つかもしれませんが、母に今まで通り一人で暮らしていただき、完全に縁を切る事ではなく、貴方が日本に帰った時にはご機嫌を伺いに行ってみましょう。忍びない心苦しい気持ちを持つかもしれませんが、別の部屋を借りて生活をしましょう。母親60歳、嫁27歳ですから、日本人同士でも難しいでしょうが、承知の上での結婚です。母親と嫁さんが仲良く出来るように努力してみましょう。息子が帰ってきても昔の様ではなくなった感じを強く持ち寂しいのかもしれません。親の幸せは子供が幸せになる事です。母親から独立して二人が幸せになれば母親もだんだん外人の妻に慣れて安心して息子離れが出来ますでしょう。こじらせた問題には『間』を置くといいのではないでしょうか。妻は人嫌いではなく、妹さんとは仲良くして楽しんでいるのですから貴方が母親と少しずつ話し合って何が原因なのか、譲り合いや仲直りの仕方等、何らかの形でお互いに許す気持になるでしょう。最初は喧嘩して大嫌いな人でも、いつの日かは、大の仲良しになるという事は多いに有る事です。

(まりこ)