大きくなったら大丈夫!

 お客様のお子さんで、Oちゃんは3才くらいで元気な男の子です。とにかくじっとしていることがなく、いつも走りまわり何か喋っており、ご両親は疲れ果てておられます。そして、子供ですから空気を読むということがなく、誰に対しても思った事を言ってしまうので特にお母さんは困ってしまって「この子がまともに大きくなるんでしょうか…」とこぼしておられました。私はそんな時「大丈夫です!」と自信を持って答えます。「本当に大丈夫です!」と。
 私の娘が幼稚園の入園テストを受けた時です。園長先生が「お名前は?」と質問し、娘は何と答えたと思います?「忘れた」驚いたもう一人の先生が「○○ちゃんはいつも何して遊んでいるんですか?」と問いかけに娘は「教えない」との返答。このときの面接時間の長かったこと…。私はまともに顔も上げられず、ただ無言でした。体力テストの時、うちの娘はあろうことか教室を脱走してしまい大騒ぎになってしまいました。その後、娘は園庭のブランコに乗って遊んでいるところを発見されました! 後から知ったことですが、この幼稚園は私立で大学までエスカレーターで進学していけるので人気があったのですが、私はそんなことはまるで知らず、歩いて楽に通える近所の幼稚園がここだけしかなかったというのと、とにかくどこでもいいから娘を早く幼稚園に入れたい一心でここの幼稚園の入園テストを受けた訳なのですが、私はもううちの娘の履歴書に〝幼稚園〟はないものと覚悟していました。
 しかし、奇跡が起こりました。その年の応募者は圧倒的に男の子が多かったので、バランスを考えて女の子はとりあえず入園させる方針になっていたため、無事に入園させて頂けたのです。そして入園式の日、私は園長先生に呼ばれ「お母さんには年少組の役員をお願いします。やって頂けますよね?」とすごい眼力で言われ、私はただただありがたくお受けすることになりました。だって断れないでしょう?そしてうちの娘の幼稚園でのアダナは〝宇宙人〟でした。3年間その幼稚園に通う間、私は何度先生に「お話があります」と呼び出されたことでしょう。ああ、思い出すだけで恥ずかしい!
 それからタイの日本人学校に6年、インターに6年。オーストラリアの大学に4年。そして日本で就職し、結婚し、なんとかまともに生活しています。親としてはまともすぎておもしろくない…と思う程、まともです。だからOちゃんのお母さん、心配ないですよ。今はそんなOちゃんを楽しんで子育てして下さい。いつかは笑って思い出す時が必ず来ますから…。

(はっとり)

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