大病院もやっぱりタイ式?

 新年早々、首の後ろの所におできが出来てしまい、しかも、化膿してしまって痛くてたまらなくなり、病院に駆け込む事になりました。ホテルかと見まごうばかりの最新スタイルの大病院。私はほとんど病気らしい病気もせずに生きてきたので、あまり病院とは御縁がありませんが、昔から知っている病院です。「この病院は20年前はこんなにピカピカじゃなかったよなぁ…いつの間にこんな素晴らしくなったのかしら?」などと、キョロキョロしながら受付へ到着。首の後ろを見せて「何番に行けばいい?」と訊ねると、2、3人いる女の子たちがゴニョゴニョと相談していましたが、1人は「整形外科」別の子は「内科」また別の子は「皮膚科」と、それぞれの子が違う案内をしてくれました。「しょうがない…よくわからないなら自分で探すか…」と(このへんが自分で歳をとったなぁ~と思うところです。気が短くなったというか、なんでも自分で動いてしまうのです!!)奥の方のカウンターへ行って背中を向けている女性に「ちょっとすみません」と声を掛けると、振り向いた彼女はなんと口をいっぱいにお菓子をほおばっており、喋れる状態ではありません。あまり若くない彼女がお菓子を口いっぱいにほおばっている姿がなんだか可笑しくてくすりと笑いながら用件を告げると、さすが年の功です。口からお菓子を取り出しておもむろにティッシュにくるむと少しもを慌てずに「5番です」と答えてくれました。私ももうタイに20年以上住んでいます。これ位では驚きません。そして待つことしばし…。
 お医者さんに診断してもらうと切除しなければいけないとのことで、急遽、緊急手術となってしまいました。麻酔注射をして、首の部分に穴が開いている緑の大きな布をかぶせられ、手術が始まりました。その先生は術中に「オーイ」とか「ウァーオ」とか、酷い時は「チッ」と舌打ちするので私は自分の首がそれほど悪いのかとひやひやしました。やりにくいのだろうか?もしかしたら悪い病気なのかもしれない?とか、心はあちこちに飛びます。そんな時、タリラリランラン…と大きな音で先生の携帯電話が鳴り出しました。まぁ、にぎやかだこと!! 「先生…電話にでるのは良いです。術中だけれど、少しくらい世間話をしてくれたって構いません。でもね、せめてゴム手袋をとって電話を持つとか、手袋をしたまま電話を持つなら通話終了後にゴム手袋を取り換えてくれませんか?電話を触ったその手袋のままでメスを持って手術を再開するというのは…さすがにちょっとどうかと…」などと、心の中で独り言。しかし顔には出しません「日本だったら…」などと言うのは何の意味もありません。ここはタイ。何事もタイ式に受け入れましょう。「今年は怒らない、文句を言わない」そんな不可能に近いことを自分に課してみました。たぶん無理です。きっと無駄です。でも、とにかくチャレンジです。このコラムでまた怒ってしまうことがあるかもしれませんが、そのときは皆さん、暖かい目で見てやってください。

(はっとり)

h99