ちこっとコラム

045回目 泥沼化するバンコクの渋滞なのだね
泥沼化するバンコクの渋滞なのだね
突然だけど、ここ1、2ヶ月なんだかすっごく怒っているのだね。なんでこんなに怒っているのかというと、今年の大雨はいきなりドシャーと1、2時間降ったかと思うと、もう瞬く間に洪水になってしまって、そうなると例年の如く、店の中もその前のソイも水にあふれ歩くことすら困難になってしまうのだけど、それでもまだ車に乗っていれば水の中を進む事ができるので、車に乗ってみたものの、道に出た途端渋滞にはまってしまうのだね。そうなると、行きたいところはすぐそばなのに、ピタリと停まって全くもって動かなくなってしまうのだ。この渋滞の原因、ただ雨が降ったからと言うよりも、運転している人たちのマナーの悪さも関係しているように思うのだね。というのは、タイの人の運転は結構、ズルをすることが多いのだ。ましてこういう渋滞のときには気持ちが我先にと皆思うようで、そんなことを思った人がドンドン行けもしないのに突っ込んで来るのだね。以前は高速道路を走っていると、我先にというヤツは左車線のさらに左を内側から追い越してきたりして、まったくマナーがないなぁと思っていたけれど、最近の怒りの原因は一般道路で出くわす事が多いのだね。例えば、一車線ずつの道で進行方向に向かって左側の車線で渋滞にはまっていたとしよう。すると、間もなくこの渋滞にもう俺は待っていられないもんねー!とイライラ絶頂の奴が出てきて、反対車線を走って行くのだけど、するとこれは反対車線なので、反対からももちろん車が来る訳で、そこで真っ正面から向かい合ってジタバタとするはめになるのだね。こうなると、にっちもさっちもいかなくなり、元の車線に戻ろうにも渋滞でビクともしないところへ割り込む事もできず、反対車線を走って来た車の後ろもすでに渋滞になり、どんどん泥沼化して魔の渋滞無制限というのに陥ってしまうのだね。そうかと思えば、この前は交差点で信号待ちをしていると、これまた一車線のところに、どうにか青信号のうちに右折をしたいと思う奴らが多くて、一車線にも関わらず、それを右側から追い越し曲がろうとする奴がいて、さらにその内側から曲がろうとする奴もでてきて、そんなアホな事をしているうちに信号がかわってしまったけど、今後は反対から来る車もそいつらのおかげで進めないし、もちろんちゃんと信号待ちしている私側の車も目の前を塞がれてどうにもこうにも動けないのだね。そうこうしているうちに、今度はまた信号がかわってしまい…。さらに突っ込んでくるアホな奴もいて、もう最悪な事態になっていくのだった。だからこんなヤツに言いたいのだね。「もっと運転のルールを守りなさい!みんなで譲り合いなさい!」 こんな雨の中、みんな渋滞でイライラしているのは同じなのに、こうして自分だけと思う奴が本当に最近目につくのだね。
もう昔の事だけど、私が日本の実家に住んでいた頃の埼玉県の交通スローガンは『ゆずりあいさいたま。』という、まぁ、なんて優しさにあふれたスローガンなのだというものだったのだね。だから、うちの母親が50歳を超えて免許を取ったときは、不慣れで危なっかしい運転だったせいもあり、交差点ではみんなが譲ってくれていたものだった。こういうちょっとした心配りがもう少しタイで運転する人たちにもあると、交通事故もなくなって渋滞も減るような気がするのだけどね。あ~、ここにも『ゆずりあいバンコク!』なんてスローガンができないものかなぁと思いつつ、今日も渋滞にはまってイライラしてしまうのだった…。 (ちこ)
044回目 ユニークな名前のタイの猫たち | 046回目 洪水でも快適~高床式路上生活 |