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タイの年中行事「徴兵検査」

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世界に類のないタイの徴兵法 ここでもオカマは悩みの種

 カンボジアとの国境紛争やタイ南部問題など、軍隊の出番が多くなることが想定されているが、周辺諸国と陸続きで国境を持つタイ国は、ベトナムやカンボジア、ラオスが共産化するなかで自由主義体制を固持する国として大きな役割を担い、楔(くさび)となってきた。
 タイ人男性は18歳になると予備兵名簿に登録され、21歳に達すると役所へ出頭し、徴兵検査を受ける事が憲法で定められている。
 タイ国三軍の兵役期間は原則2年間だが、大学生は卒業まで徴兵が猶予され、期間も1年間に短縮される。また、兵役を自主的に志願した場合は兵役期間が半年に短縮され、国防学校の卒業生は兵役が免除される。入隊して数ヶ月経つと週1日の帰宅が認められるが、それまでは兵舎での集団生活で教練に励むのである。
 世界でも稀な例として注目されるのがタイの徴兵法である。毎年4月上旬になると、21歳になった男性が各地の役場に出頭して身体検査を受け、くじを引く。タイの徴兵は抽選制なのである。黒色(バイ・ダム)だと兵役免除で、赤色(バイ・デーン)だと入隊して2年間の兵役となる。この時さらに、陸・海・空の三軍いずれかの所属も決められるが、特に海軍は訓練が過酷なうえに服役囚が充当されているほどの慢性の人員不足もあって、最も敬遠され嫌われている。以前に「海軍行き」を引き当ててしまった若者がショックのあまり失神して倒れてしまったシーンは世界的に有名になったほどである。当り(徴兵)を引いて泣き崩れたり、ハズレを引いて喜ぶ者を逆恨みして、その場でケンカを仕掛けたりと、会場は多くの見せ場に事欠かず、当日は本人に伴ってお祭り気分で親戚や友人らが集まり、「赤」を引いたら一大事、「黒」を引くと喜びの大歓声があがる。アイドルや芸能人が訪れることもあり、徴兵のくじ引きはタイ国民の一大イベントとしてTV中継され、人気番組となっているのである。
 その中で最も注目を浴びるのは「ニューハーフ」の登場である。外見は女性でも戸籍上の性別は「男性」であり、現在のタイの法律では戸籍の性別を変える事はできず、18歳の時に予備兵名簿に登録されているため徴兵検査を逃れる事はできない。しかし、どこから見ても女性である者に強く勇敢な兵士を望むのは非現実的であり、何よりも兵舎でなまめかしい姿でいられたら軍の風紀も乱れる恐れがある、との理由から「精神障害者」として不合格、徴兵免除としていた。
 ところが、数年ほど前にゲイ権利団体が「徴兵失格証明書に精神障害者であると記載されているために就職やローンの審査で不利になる」と抗議したため、タイ国防省では徴兵判定に際しての統一した表現を考える事になった。徴兵検査の記録は恒久的に残り、就職に際しても徴兵検査証明書の提出が求められる場合がある。また、銀行口座の開設や海外へのビザ取得にも「精神障害者」の一文が大きな障害となる。自分で勝手にオカマになっておいて何と都合の良い事を…と言う声もあるが、タイにはニューハーフがあまりにも多いため、社会問題となっているのは確かだ。法的には精神疾患との理由で兵役対象から除外することに問題はないが、「この人物の身体的性別は、誕生時の性別と一致していない」等の表現や、「男でもなく女でもなくニューハーフを差別するのでもない新しい第三の性別名を探してみる」という、防衛省徴兵局長の提案から既に2年、当面は「30日以内に完治しない病気に罹っている」として不合格にする暫定法案を打ち出した。軍の悩みをよそに今年も徴兵の抽選会場は大変賑わうのである。