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Zetta Byte 情報量の大爆発・ゼタの時代

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Gマップを見て下さい スマホ・バブルに一言

 世界中の情報量が加速度を伴って激増している。現在、世界に保存されている情報量はコンピュータのメモリー容量で表すと、『1ZB=ゼタバイト』。世界中の砂浜の砂粒の数に相当するといわれるほどの天文学的な情報量である。なぜこんなにデータ量の大爆発が起こったのか。科学技術でのデータ使用は勿論、交通、環境、保安など広い分野でセンサーが組み込まれ、ネット経由で情報を活用するシーンが増えた事と、いわゆる「スマホ」の普及も一役買っている。私が初めて私用でコンピューターを購入したのは1981年、シャープ製のMZ80Bだった。メモリーはたったの64KB、今ならデジカメの写真1枚すら保存できない容量だが、当時の最新技術だった。2000年になってインターネットが普及し始めるとPCのメモリーは40GBほどになり、その大容量に驚いた。そして2004年、「ダウンロード」という名の黒船が音楽メディア界に登場する。この頃からコンピューターは更に飛躍的な進歩を遂げた。
 そして現在、中途半端で貧弱なPCを搭載した携帯電話「スマホ」が世界中で使われるようになった。何でも省略するクセがあるのか、「アプリ」という名の便乗商品や関連商材が氾濫し、「スマホ・バブル」の世の中である。便利なツールはどんどん取り入れていいと思う。しかし、そのツールの便利な部分のみにしがみつき、頼り切っていると問題が生じる。スマホはインターネットに接続できる。これにフェイスブックやツイッターが拍車をかけた。外出先でも勤務先でもどこでも自分の書き込みに誰かが反応してくれていないかと気になる。音信が途絶えた知り合いに再び出会えるからフェイスブックは良い、という声もある。しかし、何か違うような気がする。人との縁を大切にしてこなかったから、そうなるのではないか。ツイッターに至っては、自分のつぶやきを他人に発して、一体何を求めるのか、そんなに寂しいのか、というのが正直なところである。電子書籍は更に罪深い。日本食文化と同じように、書物文化も日本人の勤勉な部分を担って来た。本を読むだけではなく、読書する環境やその季節さえも日本人は歳時記の中に取り込んで生きてきた。 居ながらにしてネットで多くの事が検索でき、本も読める便利な世の中である。その反面、手軽さゆえに自分の頭で考える事をしなくなった。外国から「日本人は馬鹿になった」と言われる理由はここにもある。情報の確度を調べずに裏付けも取らず「ネットで見た」ただそれだけの横着者文化に成り下がってはいまいか。だから「家にいて1日で10万円稼げます」という見え見えの詐欺広告に引っ掛かるのだ。
 このような考え方は、とりわけ20代30代の方にはあまり歓迎されない。しかし先日、紀伊國書店へ行った時の事。入口でスマホに夢中になり、通せんぼをしているばかりか自分の子供が店内の本を荒らしていることにさえ気がつかなかった日本人男性は若いお父さんだった。
 インターネットの進化は素人至上の傾向をも生み出している。フェイスブックの書き込みが「評価」としてまかり通ってしまう。何の知的訓練も受けていない人間がツイッターで大学教授に物申す時代だ。愚衆がそれに同調する。素人の評価に迎合し始めると、文化そのものが衰退するのだ。
 日本のネットメディアから新しい文化的価値観が生まれたことは、未だに一度も無い。スマホ派には残念だが全て一過性のブームで終わっているのが現実だ。
 ただ、スマホやフェイスブックをやめなさい。と言っているわけではない。例えば、訪問先へ行く途中、携帯電話で道順を尋ねた際に「グーグルマップを見て下さい」と答えて欲しくないのだ。人間関係の構築を放棄するような事はしない方が良い。溢れる情報を便利に使うのは良いが、デリカシーを失うと人心は崩壊する。日本人はたった四畳半の茶室に全宇宙を築く文化を持ってきた。その日本人の想像力こそ、ネット網でがんじがらめのゼタの世界に必要なパワーではないだろうか。
(写成)