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(寄稿)バンコク国立博物館 タイの歴史と文化がわかる

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1000点以上の展示品 必見!スコータイの歩く仏像

 皆様はバンコク国立博物館をご存じですか? 実は結構、観光の穴場なのです。バンコク市内観光で定番になっているエメラルド仏寺院から近くにあり、王宮前広場に面しているバンコク国立博物館は、過去から現代に至るタイの美術品や工芸品の数々を一度に見ることができる希少なスポットです。私が初めて訪れたのは10年ほど前でした。当時、バックパッカーとして滞在していたカオサンから王宮広場まで散歩に来て、偶然通りかかった博物館の前に日本人の方々が何人かいて思わずつられて入ったのが、きっかけでした。順路が複雑に入り組んだ展示室を巡るうちにタイの歴史と文化が何となく分かってきて、展示してある千点以上もの芸術品を細かく見たくなり毎週通いつめた結果、訪館30回以上を数えました。
 この博物館は1874年、ラマ五世によって創設され、王の定めた様式による展示が行われ、新石器時代からの史物と時代別アートを網羅した膨大な展示物で知られる、タイ国内で最大規模の歴史博物館です。ユネスコの記憶遺産に登録されたラムカムヘン大王碑文も収蔵してありますが、学術的すぎて素人目には価値がよく解らないのが正直なところです。

 そこで、必見なのは、14世紀スコターイ王朝時代の仏像「遊行仏」です。透けた衣装を纏う優美な造形には日本人として驚きの一言です。私が知っている仏像は、■立像(観音様のように立っている姿)、■坐像(奈良の大仏さま)、■涅槃像(法隆寺やワットポーの寝ている仏様)の3種類ですが、歩いている仏像は全く見た事がありません。タイの仏像は表情がどれも似通っていて、日本の仁王像や馬頭観音のように憤怒を表し、仏師の情念を感じる作品はありません。ところが、英語で「Walking Buddha」と呼ばれている遊行仏に限っては、妖艶な姿で歩き、「ハーイ!」と手を挙げているようにも見えて、仏教界でこんな造形がある事自体、本当に信じられません。ヒンズー教を由来とする崇高な意味でのエロティシズムが具象化された姿であるとは思うのですが、日本を代表する傑出の芸術家、故・岡本太郎氏が「世界中歩いているがこんな面白いものは見たことがない!」と絶賛した、信州下諏訪の春宮境内の隣にある奇妙な石仏を実際に訪れて自分の目で見た時と全く同じ衝撃を覚えました。以来、「遊行仏」の前では必ず半刻もいて、見飽きることが無く、「上体の反りは何故に?」、「挙げた左手はやはり呪い返し?」「このクネった歩き方がオカマの原型?」と、罰当たりな妄想まで思い描いてしまいます。この「遊行仏」は本当にお勧めです。
 他の見どころとしては、現在も王室の葬儀に使われる豪華絢爛な造りの山車(だし)・輿(みこし)や、荘厳な礼拝堂、 古典楽器、槍や大砲などの武器、陶器、バンコクで最も古い仏陀の壁画、ハヌマーンで有名な古典劇の仮面や人形、保存度良好な高床式伝統家屋の中には、文化の交流がうかがえる中国風調度品やベンジャロンの陶磁器、タイの伝統工芸品など多々あります。

 そんな中で、薄暗く地味で中を少し覗くだけで次のエリアへ進んでしまう、誰も立ち寄らない場所があります。ここで出会ったのが、本紙の連載「地球年代記」の作者(写成麗)さんでした。この展示室は古い石碑を漫然と並べているだけで、確かに興味がわきませんが、「これらには古代クメール語でとんでもない事が刻まれている」と石碑に顔を近づけながら話してくれました。

 博物館の近くの国立タマサート大学から学生たちもよく訪れるので交流もできます。季節の花が咲き乱れる庭園もあり、気分をリフレッシュしながらタイの歴史と文化を辿ってみませんか。

▼開館=午前9時~後4時
▼料金=200B、タイ人30B
▼休館日=月・火曜日