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定価48万円の「儲け本」とは?

10年後に儲かる事業!投資に使えば「反則」の仰天情報!

 昨年の12月、日本経済新聞社の子会社である日経BP社から出版された新刊書籍が、企業の新規事業担当者を中心に話題を呼んでいる。これから10年後に飛躍するであろう産業や、儲かる事業とは何かを分析した、いわゆる「儲け本」である。A4版278ページで、少し厚いことを除けば外見は書店で売っている他の書籍と変わらないが、驚くのはその価格である。なんと48万6千円という衝撃のプライスなのだ。たまたま弊社に新規事業のために会社設立をしたいという方が来られて、この本の話になった。新しいビジネスを日本とタイで展開したいが競争の激しい業種ばかりで、何か将来的にメリットのある事業を模索しているなか、この本の広告を見て興味を持ったが価格が高すぎてどうにも手が出ないので、良い知恵を授けてくれませんか?という、実に虫の良すぎる相談を受けた。私は企業コンサルタントではないし、もしも「うまい話」があったら人には言わない。昔から「儲かる方法を貴方だけに教えます」という類の怪しい話が多見しており、最近のネット上ではそんな詐欺師ばかりである。

 現代の市場は硬直しており、ほとんどの企業が生き残りのための道を探すものの、決め手がない。こういった「儲け本」の類がベストセラーになるのも判るが、かつてブームになった自己啓発本と同じで、読んでみて新しい道が開けた試しはないのである。なぜなら人間は一様ではない。個々の経験則によって次の選択肢が大きく変わるからである。ビジネス本も同じことで、それぞれの企業の「洞察力」と「体力」を踏まえた対処法など非現実的でしかないのである。

 この高額な儲け本はどうなのか。書名は『未来市場2018-2027』で、人工知能AIや自動運転、副業ビジネス、仮想通貨など、10年後に有望となるだろう20市場の未来規模を予測するものだ。預言なのか?何となくノストラダムス本と同じ匂いを感じる。

 FXに没頭し、こういう類の儲け本が大好きで金に糸目を付けない郷里の友人に訊いてみた。やはりこの本を手に入れている。出版社の情報では、初版100部のうち既に半数ほどが売れているそうだが、友人のような個人の投資家が購入する例は極めて稀だろう。週刊誌の広告にあった「投資に使えば反則の仰天情報!これこそ億り人のバイブルだ!」という、実に大袈裟な宣伝文句に乗せられた大企業の経営幹部がヒマを持て余して読んでいるのだろうか。

 内容を何ページかスキャンして送ってもらった。予想通り、「フェルミ定数」や「ロジスティック曲線」など、一般人には馴染みのない言葉が並ぶ。

 フェルミ定数とは、「掴みどころのない物理量を短時間で概算する方法で、幾つかの仮説を元に推論を重ねて算出する。」つまり、数字が表れないものを適当に短時間で思いつきました、ということである。

 「ロジスティック曲線」とは、生物の個体数が増加する推移を表すS字型曲線だが、この本では、人口動態による商品の販売数など市場変動に適合するモデルとして使う、という事になる。わけが解らない。執筆者のコメントには、「市場規模の算出の根拠を明示し、他の分野の予測に応用が可能」とあるが、そもそも算出の根拠自体が掴み処がない物理量なのだからどうしたものか。

 自然科学の分野では、学会が「斉一論」を是としている。古代から地球上の自然界は大きな変動はなかったという大前提でモノを考えている。だから恐竜絶滅の原因も、邪馬台国の場所も解らないままだ。

 地球もヒトも経済も生きており、環境も条件も刻々と変わる。数字だけを操った机上の空論で10年後の市場が予測できるのなら誰も苦労しないのだ。この高額本の目的はいったい何なのか。恐らくは定価48万円の預言レポートを好事家に売りつけるだけか。
日経BP社から抗議が来る?