Vol,4

 漱石が「明治は不機嫌な時代だ」と書いている。 今も、この現代は未だにリアルに不機嫌のままだと思う。リアリズムでは無く、生活と感情そのものの現実(リアル)という意味で不機嫌な時代なのだ。
人が暮らして行く限り、どちらかといえば嫌な事のほうが多かったりする。夢や希望はあるけども、口にしたとたんに遠く手の届かない所に行って 消えてなくなりそうな気にさせるのがこの時代なのかもしれない。 だからみんな不機嫌なのだ。決して怒り心頭に発するという感じでもなく、 何か漠然とした不機嫌さに覆われていて、下世話な興味というのもあるけれど、それ以上に、その機嫌の悪さというのは世の中への違和感なのかもしれない。